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上村 昇さん (有高27回)

神戸市役所で農政ひとすじ

明石と接する神戸市西区の西神文化センター内にある神戸市産業振興局農業振興センターに数名同窓生がおられると耳にして取材に訪れました。まず、現地より戻られたお忙しい上村さんにお願いしてお話を聞きました。

入学された園芸科は担任羽淵先生のもと、女子5名を含めた楽しい雰囲気のクラスだったそうで、朝夕の農場当番のほかに、班分けされての温室内の植物の管理や実習助手の方と一緒に泊まり込みの温室のボイラー当番などの記憶も。鍵の番号を覚えて、こっそりと試食した温室のマスカットや加工室で筍の水煮の缶詰作業、秋の農業祭では鉢物の販売などもされたとか。また冬の20キロマラソンでは2年生まで在籍していたテニス部でいつも走らされていたので、頑張って走り抜いたことや生徒指導の坂本先生にきつく叱られた思い出もあるそうです。 高三後半になって、のんびりした性格だったのを心配されたお兄さんのアドバイスで神戸市採用試験を受験。

卒業後、神戸市役所へ入所され長年に渡って農政に携われてきました。当時の農政部門には卒業生が多数在籍され有高生として誇りを持てた職場だったそうです。建設局公園緑地部をスタートに農業公園で指導管理、農業委員会、現在は農業者年金関係を担当されています。

地元山田町に戻れば現役消防団員、農会長と務め、米作りもされており、農業関連イベントなどでゆっくりと休日を休む余裕もないそうで、退職後は自由な時間が持てそうなので、その時に何か楽しみが見つかればと、今から楽しみにしているそうです。

今の有高生にアドバイスをお願いすると、今の若い人を見ていると目的意識を持ち過ぎて、悩んでいるのではと思えるそうで、リラックスして肩の力を抜いた、自分に正直に自由な生き方を若い人には歩んでもらいたいそうです。

(執筆:岩野弘明)

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