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中西 一彦さん (有高25回)

宝塚の市街地にて施設野菜での企業的農業を経営されている中西さんをお尋ねしました。

阪急今津線小林駅の近く、まさに市街地の真ん中、幹線道路からほんの少し入った所にハウス施設があり、隣のご自宅も兼ねたマンションの一階にある作業場でお話をお聞きしました。お父さんも早くから施設野菜に取り組まれていたので、迷うことなく有馬高校園芸科へ入学されます。宝塚方面からの生徒らは、乗る車両が決まるほど結構まとまっていたとか

担任は三年間米田先生で、クラブは色んなクラブを転々として、「水泳同好会も作ったりしましたね。」と懐かしそうに、話されました 農場の清水先生や中林先生の影響もあり花に興味を持たれ、卒業後は宝塚の園芸、貸鉢業の会社で2年間勤められます。
この方面に進もうと考えていた時にオイルショックが起こり、この業界の先行きに不安を感じ、家での農業をスタートされます。
お父さんとは別に30アールを譲り受け、トマト・キュウリ・ブロッコリーそのころブームになりつつあったチンゲンサイなどを作られたそうです。

その後、着々と事業を拡大され、一時期は京都にも第二農場を持たれていたとか
現在は自宅周辺40㌃と、宝塚北部に2㌶、農場でトマト・イチゴ・キュウリ・軟弱野菜を生産され、多方面に出荷されており、高い評価を受けられています。特にトマト部門では2度も農林水産大臣賞を受賞されています。

嬉しいことに、その北部の農場は、長男一夫さん(有高52回)と 次男健二さん(有高53回)のお二人がしっかりと、分担して経営されているそうで、三男さんは目下ブドウ生産に取り組まれているとのことです。
また奥様も女性経営士として一彦さんをしっかりと支えておられます。

県のハウストマト研究会の会長も何度も勤められ、現在は顧問として業界の発展に尽力されています。 そして雇用面でも数多くの研修生を受け入れられ、また、後継者の育成指導にも熱心に活動されています。

農家の後継者問題をよく耳にする中、穏やかな口調で語られる、市街地農業の先を見据えた経営戦略、その背中を見て育ったお子さんたちが更に逞しく担って、話は何とも羨ましい限りでした。

ホームページも是非ご覧ください。
http://www.nau-now.com/nakanishi/index.html

(文責:岩野弘明)

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