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久保 佳子さん(有高12回)

「ハンディを抱える子供たちに夢と希望を」のぞみの所長さんを訪問

高校時代は男子の少ない女性天国の7組で、岡先生が担任。仲の良かった高平地区の友達との通学したこと、体育大会で仮装をした時の楽しかった思い出などを話して頂きました。

卒業後、成蹊短大に進学し、小学校教諭の免許を取得。三田市立羽束小学校を皮切りに教員生活に入られ、母親が亡くなられたことから志手原小学校を最後に50歳で退職されました。

退職後はしばらく主婦をしながら、後に退職されたご主人と野菜作りなどに取り組まれつつ、現役時代に長く障害児学級を担任されておられた関係から、わかくさ会の方々とのボランティア活動をされていました。

そんな中で、卒業しても進路の選択肢が少なく、環境にもなじみにくく、適応も出来ないで在宅している人たちが沢山おられる現実に直面し、「私の力で何とか」との思いから、平成10年6月、わかくさ会や保護者の方々の応援と三田市行政当局の理解を得て、小規模作業所「のぞみ」を三田市波豆川に開設されました。その後「第2のぞみ工房・のぞみショップ」を三田市駅前町に、そして「のぞみサポートハウス」を三田市三輪に開設されました。

メンバーさん達は、この3か所を、それぞれの個性に合わせて利用されるそうです。野菜作りやお菓子作り、ショップへの参加や人とのふれ合い、自立に向けての訓練や技術の習得、さらには、いろんな行事・交流・体験への参加など、一人一人が頑張り、仲間のことを認め合い、自立への道を歩まれています。

また、今年は、最初に開設された波豆川の小規模作業所の茅葺き屋根が傷んでしまい、葺き替え工事や物置改修をされたのですが、茅葺き職人さんや材料の提供者や手伝っていただいた方々の多大のご支援とご協力を得られたとか。所長さんはじめ職員の方、何よりもメンバーさんたちの感謝の気持ちがうかがえました。

念願であったNPO法人も取得され、今、「のぞみ」の仲間たちは18人、それを支える職員たちが12人。その職員の中には次女でやはり本校を卒業されたひとみさんの姿もあり、お母さん(所長)と共に働いておられます。

ハンディを持った子供たちが将来、保護者や兄弟に負担がかかることのない、自分の生まれ育った故郷で安心して暮らしていける世の中が一日も早く来ることを願っておられました。

(文責:谷郷賢明)
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