person北 忠 さん(有高14回)

春の叙勲で瑞宝単光章受章

米の検査員になりたいという夢を抱いて農業科に入学され、1、2、3年と常深先生が担任でした。野外での汗を流しての実習の事、傍示山で食べたブドウの味や、動物の世話の事などを懐かしく話していただきました。

卒業後は、2年の時に知人から家の農業を手伝いながら働ける職業だと勧められたことから、阪急電鉄に就職。阪急池田駅勤務からスタートし、十三駅駅長で41年間の鉄道マン生活を終えられました。
長い勤務生活での一番の思い出はと聞きますと、石橋駅駅長の時、未曾有の大惨事阪神淡路大震災で、三日間家にも帰らず陣頭指揮をとり、事後処理にあたられたことだそうです。また、それぞれの駅での勤務では、地域での暖かな人間関係に触れ、大きな財産になっていますと誇らしげに話されました。

23歳で高校時代の同級生と恋愛結婚、一男一女の2人のお子さんに恵まれ、現在では内孫2人・外孫1人もいらっしゃいます。
退職後は、孫達を相手にコシヒカリの米作りや、娘さんの家を新築した後の庭造りと、楽しい日々を送っておられるそうです。又、奥さん・娘さん・長男のお嫁さんと女3人で経営されている、喫茶「やまぼうし」に、時間があれば顔を出すのも楽しみだとか。

この春、41年間の鉄道勤務の功績が評価され、瑞宝単光章を受章されました。本当におめでとうございます。

(文責:谷郷賢明)
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