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有馬高校の思い出

 有馬高校(以下有高)では6年間お世話になりました。
赴任したときに、体育館前でトレーニングしていたバスケット部の生徒に職員室の場所を聞くと階段下まで案内してくれて、いい学校に来たと喜びました。今でも、たまに有高にいくと元気な挨拶で迎えてくれます。当たり前なようで難しい、礼節を知る生徒が育つ有高に敬意を覚えます。
また、手入れの行き届いた前庭は、春にはしだれ桜、秋には紅葉が美しく、素晴らしい教育環境であると思います。
さて、意気込んで赴任したので、異動したところにもかかわらず、当時の山本怜校長や小寺教頭にわがままを言って、3年生の学級担任をさせていただきました。
谷郷学年主任、新居副主任の下で、私は言いたいことをいいながらのびのびとしていましたが、生徒にとっては、少々、煙たかったかもしれません。1年間に10回くらい面談をして、「勉強しろ!」とプレッシャーをかけ続けていましたから。
その後、2年の学年副主任、総合学科開設準備事務局長、1学年主任、総務部長、教務部長と渡り歩きました。それぞれの部署での個性的な先生や生徒たちとのやりとりを懐かしく、また少しほろ苦く思い出します。それらの思い出はすべて私の宝物です。そういう意味で、有高は教員としての私の母校です。
現在、私は、淡路島の志筑にある県立津名高校で教頭をしています。津名高は創立85年の伝統校ですが、平成17年の4月に移転改築し、真新しい校舎で生徒や先生が手探りで新しい伝統に向かって努力しています。毎日のように先生方が私のところにいろいろな相談にやってきます。
試行錯誤を重ねながらの毎日ですが、その基礎になるのは有高で学んだことです。
有馬高校は平成18年に110周年を迎えられるとお聞きしました。ますますのご発展をお祈りします。

(小松原 達文)