卓球一筋

　中学から卓球を始められ、高校生が胸を借りに来る程の腕前に上達。本校普通科に入学して卓球部に入部されました。木造校舎の講堂の中が練習場所で、当時の一番大きな大会西日本大会にも県代表として出場されました。昔を思い出しながら話して下さいました。

　卒業後、3年間会社勤務をされましたが、自分で会社を興したいと21歳の時、三輪で弁当屋を始められました。順調に仕事も行き、昭和60年、45歳の時、今の下田中の地に会社を建設し、山幸食品株式会社・その田としてスタート。同時に卓球にも取り組みたいとのことから練習場（体育館）も建て、「全国大会で活躍する選手を育成したい」と61年から「その田卓研」を立ち上げ指導に当たられました。それから約20年、全国大会で優勝する選手を数多く出され、卓球をするなら「その田卓研」と小・中学生が集まり、中・高校からは良い選手をとスカウトが訪れる、卓球界ではなくてはならない存在になりました。

　本校では食堂でお世話になっていますが、卓球部が毎年インターハイに出場する選手を出せるのも「その田卓研」で鍛え上げられた生徒が入部してくれるからで、今年も1年瀧澤さんが女子シングルスで出場します。

　「4年前までは、共に汗を流して指導していましたが、やはり年ですね、最近は口で指導するようになりました」と仰いながらも、その眼光には全国大会優勝者を出してみせるという気概と情熱に満ちていました。

（文責：谷郷賢明）