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甲斐道雄 さん (有高13回)

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肖像写真

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 有馬高等学校創立100周年記念事業の一環である招待演奏会に出演したフルート奏者で、一躍母校と郷土の名士となった、甲斐道雄氏の活躍を紹介します。

 高校時代、東京芸大を目指し、2年生から毎週1回、当時の国鉄急行なにわ号で上京し、レッスンを受けていた。東京芸大教授でフルート奏者の巨匠でもある吉田正雄氏に師事し、猛特訓で、第一段階の目標を達成した。

 今考えると、当時の8組担任で2年間お世話になった山田先生は、学校の授業を一部放棄する事を認め、亡き父親のような厳しさと優しさで理解し、素晴らしいご指導を頂いた。山田先生には、膨大な経済的負担をかけた母親と共に、心から尊敬と感謝の気持ちを持っているとの事。

 東京芸術大学卒業後は、ドイツのハンブルグ音楽大学に留学し、フルート奏者としての探求で2年間すごした。そのままドイツに在留して、フィルハーモニア・フンガリカに所属、首席フルート奏者として15年間在籍した。

 帰国後は、武蔵野音楽大学で、助教授から教授となり後進の為に、学生を指導。現在も、各地での演奏会や審査で多忙な日々を過ごしている。

 東京芸大の後輩やフルート奏者の教え子が、ヨーロッパ、アメリカ、そして日本各地で活躍している姿を見るにつけ、音楽家としての生きがいと、喜びを感じる今日この頃だとか。

 還暦4年目を迎えて健康管理は?と質問すると、意外な答えが返ってきた。

 やはり異国での生活は相当なストレスがたまり、体調を崩すこともあったが、現地の医者に勧められたスポーツ(テニス)で、神経性の胃病が完治したとの事。おかげでテニスに病みつきになり、現在も時間が許す限りクラブのメンバーとプレーして、西東京市の大会にシングルスの試合にも出ているという。年齢を感じさせない、技術は別にして、負けん気と迫力はすごい。

 音楽家への基礎環境を育んでくれた、郷土三田をこよなく愛しており、チャンスがあれば少しでもお役に立ちたい、と語ってくれた。

(文責:伴野忠生)

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写真

クラス会にて
左から、岡田良機(宝塚歌劇団指揮者)、筆者、甲斐道雄

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