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堀口 正仁さん (有高28回)

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  堀口正仁さん (有高28回)

   庭師3代目頑張っています

 鮮やかな新緑に囲まれた神戸市北区淡河町で祖父の代から造園業を営まれている堀口さんを尋ねました。

 幼い頃から家業を継ぐものと考えていたので、迷うことなく、有馬高校長坂分校造園科に入学されます。バス、国鉄、そして広野駅から自転車と大変だった通学。クラスは尼崎、宝塚から造園屋の子弟や各地からの生徒でしたが、1クラスゆえ、仲も良く楽しく学校生活を送られたそうです。

 また実習では皆で楽しかった庭づくりや、橋口先生に教わった製図の授業、お世話になった3年生担任の梶田先生のことなどが頭に浮かぶそうです。その中で一番に残っているのは2年生の春、宝塚の植木屋さんに2週間泊まり込みでの体験実習、梅の盆栽の鉢上げをしたことで、なにせ初めての体験で大変だったが、終了後先生から、「ツッパリのお前が良く勤まったな。」と褒められた時は、さすがに嬉しかったのをはっきりと覚えているそうです。

 あと運動が得意だった体育祭や南九州で庭園を巡った修学旅行なども。

 卒業後は家業の造園業に就かれますが、教科書から学んだ知識は有っても、現場での父親の言葉の意味が理解できず最初のうちは苦労し、それから一人前になるのに、5年いや10年かかったかもしれないとか。

 現在は地元を中心に神戸市北区や吉川など先代からのお宅や新たに造られた庭の剪定や新たな庭作りをされています。数年前よりお父様は隠居され、嬉しいことに長男誠さん(有高54回)が4代目として加わり毎日一緒にお仕事をされているそうです。技を伝えつつも、携わった木を自らが導き、いかに成長するかを見守るのもこの仕事の最大の喜びとと思えるそうです。家庭では内外に既に5人のお孫さんがおられるとか。 

 楽しみは30代から始めたゴルフで今も仲間とプレーを楽しまれています。最後に話の最中でも自慢の庭の樹を我が子のように温和な目で眺めておられるのが印象に残った取材でした。


    


    

                                                                      (執筆:岩野弘明)
                                                                 

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