祖父の博文(有高14回)さん、ご両親の俊幸(有高43回)さん、紫央里(有高46回)さんに続き、実に親子三代に渡っての取材となりました。

平成28年に、実家が農業をされていることもあり、人と自然科に入学されました。担任は原水先生に3年間お世話になったそうです。部活動は男子バスケット部で活躍されました。とても仲の良い友だちに恵まれ、練習終わりにカラオケやボウリングなどに行って楽しかったそうです。修学旅行は屋久島でスキューバーダイビングを体験したり、往復9時間もかけて山の中を徒歩で探索したりと大自然を満喫され、まさに「もののけ姫」の世界だったそうです。また在学中は、学習活動発表会で優秀な成績を残され県大会進出で2位になり、毎日新聞社主催の第46回毎日農業記録賞にも入賞されました。その内容としては、農や食、環境への想い体験を提言されました。花を栽培すると、どうしてもB品といわれる、曲がったり、虫食いなどの正規商品の品質条件をクリアしていない不良品の花が出てくるのですが、逆転の発想で、それをアレンジして花束やブーケにして売れるよう活用し、再生する提案をされました。三田の農業まつりや、郷の音ホールなど大人数の前でも発表機会があり。特に2年生のときの県大会の会場が郷の音ホールで、有馬高校の生徒さんが数多く応援に駆け付けたそうです。

卒業後は、兵庫県農業大学校に進学され、農業の専門的な勉強をされました。その後は京都のポット苗の生産者さんのところに就農されました。花の種類はハーブが中心でしたが、パンジー、ビオラ、葉ぼたん、シクラメンなども栽培し、市場に出荷するという内容の毎日だったそうです。

また、先日取材させていただいた、同級生の上谷基文さんら共と、成人式サポーターとして、式当日の生け花を担当されました。
「友人には感謝の気持ちしかありません。その『ありがとう』をカタチにできればと
特技を生かし、当日の舞台を彩る花をサポーターみんなで生けました。」

そして、令和6年4月からは、三田市桑原のご実家に戻り、ビニールハウスで花(ひまわり、千日紅など)を栽培されております。花の世話は毎日続けるものなので、なかなか決まった休みがなかなか取れないですが、父親の俊幸さんにアドバイスをもらいながら、日々新たな研究をされております。

有馬高校 人と自然科や卒業後の様々な経験を生かして、花栽培フラワーアレンジという奥の深いお仕事をされていますが、はっきりとした筋の通った意見をお持ちなので、それを迷いなく大いに発揮していただきたいです。これからのますますのご活躍を信じております。

                              (執筆 谷口真弥)