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倉本 克司さん (有高28回)

漢方薬、薬草の製造加工販売で頑張っています

近年、丹波竜の化石発見で有名になった丹波市山南町ですが、薬草の生産が古くから盛んに行われているのも耳にしていました。その山間にある薬草薬樹公園の近くで漢方薬、薬草の製造加工、販売をされている倉本さんを尋ねました。

出迎えを受けた傍の大きな倉庫の中では、大勢で薬草の仕分け作業が行われていました。
さっそく事務所へ通され、漢方薬独特の香りを感じつつも有高時代のお話に入りました。
とにかく通学が大変だったこと。最寄りの谷川駅まで自転車で30分、そこから国鉄で篠山口経由三田まで1時間半は長かったそうで、ただ決まった車両に乗ったり、親しい友人も大勢出来たことも良い思い出だそうです。

クラスは三年間9組で変わらず、担任も同じく数学担当の藤原先生、思いやりのあるやさしい先生で、クラスは男女ほぼ同数で真面目な子が多く、とても雰囲気の良いクラスだったそうです。

卒業後は大阪の大学へ進学その後、将来も見据えて大阪の薬関係の会社に就職、三年間勤め地元へ戻られ、家業の漢方薬、薬草の生産、加工、販売を継がれます。生産農家の減少する中、あまり馴染みのない漢方に使う薬草の加工など昔からのノウハウが必要なだけに、ご両親のみならず大学時代に再会されたクラスメートの奥さんとご結婚、その後二人三脚で頑張って事業を拡げられています。

最後に工場の周囲にある薬草が植えられた畑、加工施設や出荷を待つ倉庫など色々と見学させて頂きました。
同行された谷郷事務局長も健康に気を使われていますので、倉本さんの説明に熱心に耳を傾けておられました。
現在は3月の震災の影響で東北方面の生産が減り、こちらへ注文依頼が来て、大変とのことでした。
仕事以外では、中兵庫信用金庫の研究会会長、丹波観光協会部会長、丹波商工会理事として、地域発展のため奮闘されています。

先に取材した中村さんと同じ有高28回生として、同時代の三年間を有馬高校で過ごし、再び三十数年後にこうして、再びお会いできたことは、不思議で、嬉しく、かつ地域で頑張っておられることを誇りに思いつつ、お別れしました。

(文責:岩野 弘明)

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