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増田 明弘さん (有高4回)

平成22年4月瑞宝単光章受賞

本校では農業科で学ばれ、「殆ど憶えていませんね。」と言われながらも、当時の恩師の名前を挙げられ、懐かしい思い出話を聞かせて戴きました。とにかく上級生が怖かったこと、サイロに入っての作業後、教室に入ると臭かったこと、又、乙原からの自転車通学、今のように舗装がされていない道路を雨の日も雪の日も(当時は一冬に1㍍以上の積雪が何回もあったそうです。)1時間以上かけて休むことなく通学したことが強く印象に残っているそうです。

卒業後は、父の家業(田1.5㌶・20㌶)を手伝われ、農業・炭焼き・薪作りに従事し、農林業の発展に若き情熱を傾けられました。7~8年後、酒屋の問屋に就職(10年)、その後、熊本商業に転職され60歳まで務められました。

一方、郷土愛が強く、奉仕の精神旺盛な氏は、25歳の頃に「郷土は自分たちの手で守る」と言う強い信念から、昭和34年に三田市消防団第四分団に入所、その後、勤続35年班長・部長・副分団長・分団長と役職に就き、団員を指導すると共に火災時は勿論、台風・大雨・地震など災害発生時には率先して出動し住民の生命・財産を守ってこられました。
そして平成6年に幾多の功績を残して退団、その間の功績を称えて数々の表彰を受賞されました。受賞歴を見させて戴いた中に、微笑ましい賞が目に入り紹介します。県知事から「親子二代の章」・・長男が消防署勤務 三田市長から「内助の章」を受賞され多くの方から祝福されました。

又、教育関係にも力を入れられ、育友会会長として、学校環境の整備・家庭教育の充実に力を注がれ、特に小学校のグランドを2倍に拡張され関係者から感謝されました。
又、地域の役職にも次々と就任され、区長時代には、住民意識を市政に直結するパイプ役として奉仕、地域住民の親睦と自治行政の発展に貢献、現代も数々の役職(三田市まとい会副会長・三田市老蓮理事・小野地区老蓮会長・乙原寿会会長・乙原天端寺総代表・三田、猪名川、川西地区原木しいたけ組合員・三田、猪名川、川西地区薪生産組合役員)に就かれ活躍中です。

家庭のことも少し聞かせて戴きました。31歳の時に結婚、三児の男子に恵まれ、三人とも既に結婚、「孫が5人いるんですよ。」と満面の笑みで話して戴きました。たくさんの役職に就かれ忙しい中、時間がある限り、原木を伐採しての薪作り・しいたけ栽培さらにはクリ・農業〔米〕と元気溌剌でした。

(文責:谷郷賢明)

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