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昭和四十五年、吉川分校にお世話になって以来、三十五年目の教員生活を送っております。内、六割にあたる二十一年間を有馬高校で過ごしたことになります。

懐かしい思い出は数え切れないのですが、やはり最初の吉川分校三年間が一番でしょうか。原田校長、山田分校長、貞本先生には、私のやりたい花栽培を思う存分させていただきました。中学時代からの夢が実現した時期でした。また、出来上がった花をリヤカーに積み込み、生徒と一緒に町中を売りに回ったことも忘れ難い一コマです。

もう一つ、当時の先輩方の「実力のすごさ」も忘れられません。自己流で取り組んでいた(自分なりの信念はあったと思う)のですが、そういう先生方の仕事に対する姿勢をうらやましく思い、真似ようと努力したのもこの時期だったと思います。

たくさんの生徒たち、先生方に支えられ、教えられて今日があることを想い、そのような場に勤めさせていただいたことに感謝しながら、毎日の仕事に励んでおります。

(氷上高等学校校長 宅見宏)