person

岩田 あやめさん(有高47回)

9年前に有馬高校を卒業し、今こうして母校に帰って教壇に立てることが本当に信じられません。
先日、世界史の教え子が「有馬高校は生徒と先生が仲良くて好きや」と言ってくれました。 中学校と比較してのことだと思いますが、私が有高生だった当時に思っていたことと同じだったので、とても嬉しい気持ちになりました。
そうです。 私は有馬高校で本当に先生方に大切にして頂きました。
初めて「勉強は面白い」と思ったのも高校からですし、「教師になりたい」と思ったのも、有馬の先生を見てのことです。 つまり、「自分はできそこないなんだ、駄目なんだ」と思っていた私を有馬高校は変えてくれたのです。

高校2年の時、私は完全に諦めていた大学進学考え始めました。 自分で自分を「駄目なヤツなんだ」と思い込むことほど、悲しく無意味なことはありません。 教員免許を取って、かつて私がであったような、親身になってくれる先生を目指そう、と思ったのです。

大学は公立の夜間部、授業料は昼間部の半額です。 仕事をしながら学びたいと燃えている看護婦さんや、トラックの運転手さんと席を並べての4年間は、本当に実りあるものでした。
また、昼間の仕事で貯めたお金を、自分が「知りたい国、謎の国」に行くための資金に充てて4年間で30カ国以上を旅しました。 実際に歩いて世界を見てみると、さらに色々な興味が湧いてきます。 自分の経験や世界の実情、そしてその中にある日本のこと、たくさんの事を知ると、誰かに伝えたくなります。 誰かに、そう、それは廻りまわって現在は有馬高校の後輩達に伝わっています。
私の授業を聞いて、何かに少しでも興味を持ってくれたら、きっとそれが広がって、自分の糧になります。
有高の先生、先輩方、そして後輩のみなさん、今後もよろしくお願い致します。

岩田 あやめ