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歳内 紀子さん(有高11回)

三田市で初の女性管理職

小学校の校長を最後に退職されて家におられると聞き、事務局まで来て頂きました。

懐かしい高校時代を思い起こして頂き、南北校舎を行き来した事、運動会の仮装行列で男役に扮した事、文化祭や修学旅行の出来事などを話して頂きました。

恩師の先生では特に、担任の別府先生・書道の岡本先生・人文地理の下浦先生が印象に残っているそうです。

卒業後、武庫川女子短大に進まれて、教職の免許を取得。昭和36年4月に三田市立羽束小学校で先生としてスタートされ、39年間の教師生活を送られました。その間には、昭和57年4月からすずかけ台小学校と三田小学校の教頭を5年、藍小学校・ゆりのき台小学校の校長を7年勤められ、三田市では初の女性管理職(教頭・校長)として注目を浴びました。

管理職時代は主に新設校の学校づくりに努め、児童、保護者、地域から信頼と魅力ある学校づくりに専念できたことが懐かしく思われるそうです。

「今だから言える話のひとつ」として、「全校生が聞いてくれる朝会のネタ探し」には苦慮されたとか。実物や写真を見せたり、画用紙に絵を描いたり、フラッシュカードを提示したりと、色々工夫もされたそうです。何しろ1,000人近くの子ども達との朝会、おまけに1年生から6年生までと幅が広く、話す内容探しは、いつも心のどこかにあったとか。今では、「朝会話あれこれ」と全て大切な宝物としてファイルされているそうです。

23歳で同職の夫と結婚。長女、長男に恵まれ、「育児は全て母任せ」でしたと。現在、長男夫婦は同じ教職の道に進まれ、娘さんはハワイで生活されているようです。

お孫さんは4人とのこと。今の楽しみは、ハワイのお孫さんや娘さんとメール交換をされたり、年に2、3回会いに行かれることだそうです。自分の子育ては充分できなかった分、孫達への関わりや成長の喜びが楽しみとのこと。

退職後は仕事をしていた時とは異なり、自由な時間が満喫できるとか……

家で時間のある時は、ご主人と野菜作りや花作りに専念され、心の癒しがあるとのこと。また、編み物教室、体操教室、料理教室、ハイキング等にも参加。三田市の老人大学の3年生にも在籍、結構毎日ご多忙だそうです。その上、本庄老連女性部副部長も務められており「あちこちと体調が悪くならない間に夫と海外旅行をしたいのですが、なかなかお互いに多忙でゆっくり時間がとれなくて……」と、日々の充実ぶりが伺えました。

(文責:谷郷賢明)