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米谷 ルリ子さん(有高9回)

今回は切り絵で有名な米谷さんに事務局まで足を運んでいただき、お話を伺いました。
高校時代は2・3年と担任が平川先生でした。 音楽クラブで活躍され、一番の思い出は「文化祭で『真間の手古奈』のオペラを演じたことですね」。 それから、「北校舎にはピアノが無くて、校長室の横の教室のオルガンで一生懸命練習しました」と懐かしそうに話されました。

卒業後、大阪音大に進まれ、又、他の大学では美学を勉強されました。 そんな事から、本校の校長からの要請で長坂分校の美術の臨時講師として教鞭を執られるようになりましたが、 仕事の合間にもスケッチを沢山されたとか。 切り絵のきっかけはと伺うと、「父の影響で足かけ20年くらいになります」とのことでした。

現在三田市内で9グループ・150人のメンバーに、柏原・篠山・吉川で約50人の方々に切り絵を教えておられ、 さらにあかしあ台では老人にコーラスを教えておられ、多忙な日々を送っておられます。

今までに、作られた作品を、三田切り絵フォーラム展覧会・三田市文化祭や吉川・篠山・柏原等でも展示されたり、 大阪では個展・グループ展を開催されたりして、素晴らしい作品で多くの方々を魅了してきました。
そして今、シリーズ物として「残しておきたい風景」をテーマに、 篠山・三田・吉川を中心とした作品に取り組んでおられます。 特に茅葺きの建物に興味を持たれ、かつて吉川分校に勤務された関係から、 三十周年記念で活動センターで茅葺き家屋の作品を中心に展示されました。

シリーズ物作品を作るため一度スケッチに行き、次行くともう無くなっている事がよくあるそうです。 「美しい物から無くなっていくのは寂しいですね」と感慨深げにおっしゃっていました。 一つの事に打ち込まれているお姿に深く感銘を受けました。

(文責:谷郷賢明)
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