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有馬高校を思う

私が有馬高校にお世話になったのは25歳ぐらいの時から6年間でした。それまで定時制の女生徒だけの小さな分校に勤務しており、大規模校の生徒諸君の数とエネルギーに圧倒される毎日でした。指導力もなく、先輩の先生方の足を引っ張るダメな教師であったと反省しています。しかし、数学の分からない生徒に先生方全員で取り組んだ「ステップテスト」や学年集会や服装身だしなみの状態を少しでも改善しようと取り組んだ事が思い出されます。私が転勤するときの離任式では、咳一つ聞こえない生徒諸君の状態に思わず涙が出そうになりました。そのころ有馬高校の分校であった吉川高校が独立し、昨年度創立30周年を迎えました。今この吉川高校に勤務しているのも何かの縁ではないかと思います。有馬高校での6年間が私の教師としての礎であったと感謝しています。

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(吉川高等学校長 藤原富男)