上羅 堯己さん(有高14回)
平成19年6月23日、JAみのり第7回通常総代会で代表理事組合長として承認された上羅堯己(うえら・たかし)さんを、組合員数33,813人を擁する農協本店の組合長室へお訪ねして話をお聞きしました。
有高時代の担任は常深先生だったそうです。有高の想い出は「楽しい事ばかりでした。」と懐かしそうに振り返って、話をされました。
特に印象に残っているのは、部活のバスケットボールで、顧問の先生がおられず、OBである塩山先輩に面倒を見て頂いて、20人ほどの部員と共に毎日の練習に汗を流した事。毎月のように対外試合に臨み、三田学園には毎回こてんぱんにやられた事。練習の後で塩山先輩が「パン」と「牛乳」をおごってくれた事などを話して頂きました。
「バスケットボールをしていたお陰で、その後の人生にも役立ちました。」と前置きされ、自分から仕掛けなければ、何も始まらない事から得た「積極性」。狭いコートの中で、瞬時に攻守が交代する流れを見極める判断力と、軽快なフットワーク。バスケット仲間とのチームワークを地域につなぐ活動に結びつけたバスケット協会の立ち上げなど、クラブ活動で得た経験がその後の社会生活にも大きな糧となっているそうです。
卒業して親の薦めもあって、中吉川農協に就職しましたが、そこでも部活の経験が生かされ、担当した金融の業務ではいち早く「積み立て」に取り組み、増加してきた農外収入を元にした契約を取り付けたり、高齢化に着目した「年金」にもいち早く取り組み、農協事業を大きく変えてきました。これらはすべて将来を見つめ、積極的に提案して仕事に取り組む事から始まっており、バスケットの経験が生きています。改善は担当した金融だけでなく、時間のある時に手伝うようにした経済事業の「配達」でも、1ヶ月かかっていた肥料配達を空いている大型車を借り上げて3日で済ませ、さらに、農家の納屋に使う順番に積むなどの工夫もされました。
「これらの取り組みは、すべてバスケットをやっていた経験と、勤めてから組合員に教えて貰った教訓が役に立っています。さらに、組合員に育てて頂き、組合員から「ご苦労さん」の一言がもらえる事を目標にやってきて、今まで失敗はありませんでした」と楽しそうに振り返って頂きました。
「大切なのは「時間」と「リズム」です。時間をどう使うかをよく考え、リズムよく仕事をすれば、良い仕事が出来ます」と、職員にも常々話しておられるそうです。話をお聞きしていても、豊富な経験と思慮深い行動による結果について次々と話題が展開され、時間を忘れて長居をしてしまいました。
(文責:中西重喜)
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