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塩山 健治さん (有高31回)

三田市三輪の信号手前にある「小磯」店長を訪問

店の引き戸を開けるなり「ワア、先生久しぶり」と歓迎され、カウンターに招かれて「取材より、まずボクの握ったのを食べて下さいよ」と、手さばき良く寿司を握って出してくれました。ほおばると、普段100円の回転寿司専門の私にとっては、次元の違う新鮮なネタ・シャリで、たまらなく食感をしびれさせてくれました。又、赤出汁と茶碗蒸しの味の良かったこと、やはり寿司専門店での味付けは違うものだと感心しました。

戴きながらお話を伺いました。造園科で亡き森澤先生が担任、橋口先生指導で庭園を造成したこと、農業当番で朝早く登校したこと、戸隠スキー旅行に行ったこと、体育大会で浴衣を着て家政科と一緒に花笠音頭などを踊ったこと等、懐かしく話して頂きました。父が大工さんをされていたことから子供の頃から良く手伝いをされ、力仕事は自分に合わないと判断され、早くから寿司職人になろうと決めておられたそうです。

卒業後は八多にあった「山寿司」で4年間、更に腕を磨くため大阪に出られて13年間の修行を積み重ね、プリンスホテルの勤務を最後に、35歳の時、三田に帰ってこられました。帰る3~4年前から土地を借りたり、店を建築されたりと準備を進められ、平成7年秋に「小磯」を開店されました。開店後の4~5年はフル回転で忙しい毎日だったそうですが、道路法改正により飲酒運転の取り締まりが厳しくなったことの影響で、特にゴルフ帰りの客が多かったことから、やはりダメージは受けておられるようです。「お客様が私の味が忘れられないと言って来てくださったり、中高時代の仲間、懐かしい友人たちが食べに来てくれるのが、嬉しいですね」とのことでした。

又、この仕事をやって良かったなと思うのは、色々なお客様と話が出来ること、更にそれを通して色々なことを知ったり学んだり出来ることだそうです。とにかくこの寿司職人という仕事が好きなので、「しんどい」と思ったことはないそうです。

 大阪で修行中に知り合った彼女と27歳で結婚。現在高校2年生のお嬢さんとはとても仲が良く、3人で出かけられることもあるそうです。

(文責:谷郷賢明)

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