松田 菊次さん(有高20回)
今回は、マツダ建設株式会社社長の松田菊次さん(高20回生・昭和43年卒)をご紹介します。
松田さんは、本校に入学すると、中学から続けていた柔道部に入部し、恵まれた体格でメキメキと腕を上げ、講道館二段となりました。 当時の柔道部顧問の伴野先生の期待を一身に受けていましたが、二年生の時、担任だった三宅岩次先生に「大学に行くなら勉強しろ」と叱咤激励され、部を退部します。 その後は進学を目標に学習に打ち込み、大阪工大・関大と合格、続いて国立大を受験する予定でしたが、祖父の死と重なり断念されました。
父の会社(土木建築)を継ぐため、大阪工業大では土木を専攻されました。 卒業後は一旦他に就職が決まりましたが、父に説得され家業を引き継がれます。
当時の事を振り返り 「最初は苦労の連続でした。しかし、大学で得た土木の専門知識を生かし、がむしゃらに突き進む中で、仕事の道が開けました」 と懐かしそうに話されました。
また、一方では埋蔵文化財発掘調査にも力を注がれ、今では、県や市から数多くの依頼を受けて仕事をされています。本校の体育館建設の時の調査でもお世話になりました。
これまで一貫して「信頼」を信条とされ、人柄の良さ・付き合いの良さから地域の役(交通安全協会・自家用車協会・補導員・防犯協会)を数多く引き受けられ、忙しい仕事の合間にこなしておられます。
昨年亡くされた奥様の話になり、しんみりと「私の会社がここまでになれたのは女房のお陰です。実質の社長は女房でした」と話されました。
今は、パートを含め約170名の社員を抱え、31歳になる息子さんを専務とし。「信頼する社員に任せられるようになりました」と97kgの立派な体格が自信にあふれていました。
最後に、後輩たちに何か一言とお願いすると、
•人の事を思いやれる考え方を持ってほしい
•しっかり勉強をし頭の中にいっぱい物を入れてほしい、これだけは誰も取っていかない
とのことでした。
(文責:谷郷賢明)
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