日向 敬一さん(有高17回)
酪農一筋42年
父が7頭の牛を飼っていたことから、中学時代から将来は酪農をと志し、有馬高校に入学。農業科で大西武先生が担任、畜産クラブで西浦先生が顧問でした。
収穫(さなぶり)で豚を解体し豚汁を作って食べたこと、農業クラブの会長として全国大会で北海道に行ったこと、大阪の専業酪農に実習に行ったこと、傍示山でのブドウの木の剪定で主幹を切ってしまったこと、農当で1週間の早朝早出の辛かったことなど、懐かしく話して頂きました。
卒業後は、トラクターのオペレーターやトマト栽培、稲作、牛の飼育と、父の仕事を手伝いながら、2年をかけて、2階建て牛舎を自分の手で建てられたそうです。その後は、年々乳牛も増えていき、今では約100頭になるそうです。酪農の他、稲作も1.5ヘクタールと多忙な中、若い頃から地域に信望が厚く、農会長・区長そして寺総代と務めて来られました。現在は、三田市農業委員3期目(会長代理)を務めておられ、兵庫県農業経営士でもあります。
24歳の時結婚、2人の男児に恵まれ、「何よりも嬉しいのは次男が私の仕事を手伝ってくれることです」と満面の笑みで話して頂きました。奥さんもチーズ造りをされており、商品を「パスカル」や神戸方面にも出荷されているそうです。
酪農で一番の気づかいは糞尿の処理とのこと、今は息子さんとさらに新しい牛舎の建て替えに取り組まれており、環境整備とともに新しい搾乳方法パーラーを取り入れられると聞き、帰りに牛舎を見学しました。真新しい広々した牛舎にのんびりと寝そべっている乳牛達、周りには大きな機器・乾燥された牛糞。酪農経営にも多額の資本がいる時代、常に新しい手法に挑戦していく姿勢に感銘を受けながら後にしました。
(文責:谷郷賢明)
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