在学中は書道部でご活躍、卒業後は教育の現場へ
子どもが小学校時代にお世話になった奥野さんと、何年かぶりにお会いする機会がありましたので、さっそく取材をお願いしました。
有馬高校では普通科に入学されました。横田先生、波多野先生が担任だったそうです。部活は、書道部に入部されました。小学校2年生から習字をされていたそうです。書道部では、古くから中国に伝わる千字文(せんじもん)を、大きな紙に時間をかけて集中して書き上げたのが、大変でしたが良い思い出になったそうです。部活以外の思い出は、体育祭で浴衣を着て踊ったり、修学旅行では、九州の阿蘇に行かれたそうです。
大学は、武庫川女子大教育学科に進学され、卒業後は宝塚の西谷小学校に勤務、24才で御結婚されてからは、三田市内の小学校をいくつも勤務され、最後は三輪小学校の校長として38年間の教師生活を終えられました。その後、教育委員会に4年間在籍され、若手教職員の指導や育成にあたり、優秀な人材を数多く教育の現場に送り出されました。
現在は、法務大臣からの委嘱を受けられ、犯罪や非行に陥った人の更生を任務とする保護司としてお忙しくされております。
長年に渡り、教育に携わってこられた奥野さんに、教育についてお話を伺うと、三田の教育を受けて育った子どもたちが「ふるさと三田」を誇りに思い続けて欲しいとお答え頂きました。
三輪小学校の校長先生時代は、いつも笑顔で生徒に接しておられたのが印象的でした。
朝、校門で元気がなく、様子がいつもと違うなと思う児童を見つけたら、その後、教室を巡回しながら、その子の様子を確認する等、心がけておられたそうです。
子どものときから、先生という職業に憧れを感じ、是非とも教師になって、多く生徒に関ってみたいという思いを一貫してお持ちで、それを見事に実現された奥野さん。教育に関するお話になると、今まで体験した事から、これからの教育論まで次々と溢れ出すように、熱心にお話しいただきました。実は娘さんも教職員の道に進まれ、現在は市内小学校で教鞭を取られております。「それも、親として嬉しいです。あと今は、孫の世話をしているときが、最高の幸せです。」と、取材中に目を細めてこのようなお話をされました。お孫さんの成長を楽しみにされているのがよくわかる、温かいお言葉でした。
(執筆 谷口真弥)